(画像は「豊ノ島公式ブログ」より引用)
テレビにも出演し、その明るいキャラクターから人気力士となった豊ノ島。
その豊ノ島が引退の危機にあるようです。
昨年のアキレス腱断裂という大怪我から幕下に陥落し、復帰後も関取時代の
ような動きが思い通りにできないのでしょうか。
幕下陥落後も引退を選択せず、現役にこだわった豊ノ島。
なぜ現役にこだわったのか?そして、引退についてどう考えているのか?
今回は、関取復帰を目指す豊ノ島に注目してみました。
目次
引退危機の豊ノ島に何があった?
現在、東幕下19枚目まで落ちてしまった豊ノ島。
全盛期(と現役選手に言っていいのかわからないが)には、関脇まで登りつめ。
ライバルの琴奨菊との優勝争いを演じるなど、人気だけではなく、実力もあり、
30歳を超えても存在感ある力士でした。
確かに30歳を超えて、成績の良し悪しの差が、その調子によって大きく変わる
ようになってきたのはあると思います。
それでも、2016年は3月大阪場所で西の関脇だったのに、その4場所後には幕下
陥落となってしまったんですよね・・・
その大きな原因となったのが、2016年の7月場所前の稽古で負った
アキレス腱断裂という大怪我。
当然、7月場所は全休。続く9月場所も全休と幕下陥落が決定してしまったわけ
です。
場所中、真剣勝負中での大怪我だったら、もう少し納得できたのかもしれません。
しかし、やはり稽古中の大怪我ということで、豊ノ島自身もいろいろ相撲人生に
納得がいく答えを出せなかったんじゃないでしょうか。
豊ノ島は幕下陥落も現役続行を選んだわけは何?
幕下陥落ってのは、関取にとっては大きな意味があるらしいです。
幕下と関取とは天と地ほどの待遇の違いがあるんですね。
服装というか、容姿も関取では大銀杏を結えますが、幕下では結えません。
場所入りも、関取は付き人に道具を担がせますが、幕下は風呂敷包みにまわしを
入れて場所入り。当然、身支度は自分でやらなきゃらなん。
稽古のときに使うまわしも、関取が白のものに対して、幕下は黒。
そして、なんと幕下は給料が出ないんですね。
これは一般的な会社に例えると、部長クラスの人が、大学生のインターンみたい
な状態になってしまうくらいのことかな。
勝負事の世界ですか、それ以上に屈辱的なことかもしれません。
関脇まで登りつめた普通の力士でしたら、幕下に陥落した時点で引退を決意する
方がほとんど。
ですが、豊ノ島は引退という選択を取らなかったんですね。
豊ノ島が現役続行にこだわるのは時天空との思いから?
豊ノ島が引退という選択をせず、現役続行にこだわったのは何なのか?
稽古中の怪我によって引退ってのは、やっぱり納得がいかない。
というのが理由の1つなんだろうと想像はできますよね。
まだまだ、怪我を治せば現役として、上位陣に食い込める。
そうい気持ちもあるでしょう。
もう1つ、大きな理由となりそうなのが、弟弟子の時天空の存在が大きいよう
ですね。
時天空は悪性リンパ腫のために2015年に引退。
闘病を続けるも、2017年に37歳の若さで亡くなりました。
豊ノ島にとっては、時天空は弟弟子だったのですが、年齢は時天空の方が上。
時天空が『年下のチビには負けられない』と、豊ノ島とケンカのような稽古を
続け、豊ノ島はこの稽古によって関取までなれたと言っています。
年は4歳差ながら、ライバルとして、そして友人として固い絆が2人の間には
あったのでしょう。
志半ばで引退、そして亡くなった時天空のためにも、一日でも多く相撲を取り
たいと思っているんじゃないでしょうかね。
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現役続行にこだわってきた豊ノ島から引退の言葉が・・・
33歳という年齢と、アキレス腱断裂という怪我の影響は、想像以上にあった
みたいですね。
幕下に陥落し、豊ノ島も当然、数場所で絶対に復活すると決意していたと思う
んですが、成績がその気持ちに伴わない。
怪我から復帰後、幕下の成績が11月の九州場所で4勝3敗。
続く今年の初場所で6勝1敗。
調子が上がってきたと思われた春場所で、1勝5敗1休場と、関取昇進へ大きく
後退してしまったんですね。
豊ノ島も3場所くらいで関取復帰と思っていたはず。
そして、今場所も初日に黒星スタート。
「後ろには引退しかないんだから」と、『引退』の文字を発したようで、
やはり、どこか追い詰められているというのもある様子。
ただ、救いは豊ノ島自身が、「この1年で関取に戻れたらという気持ち」と
コメントしているようでして、まだまだ諦めムードではないみたい。
ゆっくりでいいので、諦めず、関取に復帰した姿を見せてほしいもんですね。
まとめ
●豊ノ島は、関脇まで登りつめた人気力士だったが、稽古中のアキレス腱断裂と
いう大怪我によって幕下に陥落。引退という選択をとらず、関取復帰を目指して
いる。
●現役続行にこだわるのは、弟弟子で、悪性リンパ腫によって引退、そして今年
初めに亡くなった時天空への思いもあるのではないか。
●豊ノ島は確かに「引退」を意識はしているはずだが、関取復帰について焦らず、
一歩一歩復活の道を歩んでいる。
33歳という年齢は、真剣勝負の場では、想像以上に厳しいんでしょうね。
大怪我の影響もあるのでしょうが、若い頃のような動きができなくなってしまう
んでしょうね。
きっと、豊ノ島自身も、その現実に驚き、ジレンマがあるんじゃないかな。
それでも、やっぱり豊ノ島はその器用さから、面白い取り組みをしてくれる
力士だから、また関取として活躍してくれるのを期待しています。
33歳、まだまだ老け込む年齢ではないですよ!!